四国中央市出身。東京・ナレーター、コーイチさん(32歳)②





中学時代に興味を持った仕事につくため、大学進学をせず、働きながら夢を追いかけるという選択をしたコーイチさん。
甘くない。しかし大変な時期を経験しながらも、全国番組に出演されるまでになりました。
次回、東京での快進撃のきっかけや、事務所に所属しない理由など。また、ナレーターと声優の違いについても、たっぷり語って頂きました!

東京でナレーターに!ただ、フリーランス?

あゆみ
いよいよ、念願の東京生活ですね。
コーイチ
はい、それで東京に引っ越すことになりました。ただ、事務所に入ったわけではないんですよね。複数の事務所が運営しているスクールではあるんですが、逆に事務所に依存しないナレーターを育成する学校を目指していたんです。

大手の事務所って、何百人とか所属していますが、それで食えている人って上位10%くらい。事務所に入ったからって仕事があるわけじゃないし、上手ければ仕事が取れるわけじゃない。なので、マネジメント論とかも座学で学びましたし、マネージャー視点っていうのも勉強ができました。

あゆみ
それは面白いですね!事務所に所属しない場合、どうやって仕事を取るんですか?
コーイチ
名古屋でも食えてなかったし、東京にはダメ元で行った部分もあったんですよね。所属先も無かったですし、ただなので自分のやりたいようにやろうって、制作会社に自分で営業に行きました。
あゆみ
ええ!すごい!!そんなことされてる方って少ないですよね?
コーイチ
少ないですよ(笑)フリーランスの営業。特に東京なので名古屋時代の繋がりもないですし…。ただ、バイトを頑張っても、ナレーターの仕事が入る訳じゃないし、自分がやるかどうかでしかなかったんですよね。緊張はしますが、それで営業に周って。幸い、経歴は名古屋のものがあったんです。

そしたら、何度か行くうちに、少しずつ自分で仕事を頂くようになりました。母体の事務所のマネージャーからも声がかかるようになって、東京での初レギュラーは、テレビ東京の深夜番組です。ただ、自己投資とかも必要だと思っていたので、まだバイトは続けていました。

ナレーターと声優の違いって?

あゆみ
わー、それは努力が着実に実っているのが分かります。でも聞いてるとナレーターって狭き門なんですね。
コーイチ
声優だと共演者がたくさんいるんですが、ナレーターって1番組に1人なんですよね。多くても男女1人ずつ、なので枠は少ないですね。
あとは、売れっ子の方が沢山担当しているんですよ。ナレーターって、見えないですが番組の色を左右したりする。なので信用してる人を使いたいんですし、聞き慣れている声の人の方が良い。現在活躍されているナレーターの方も、多くは40~50代です。
あゆみ
確かに言われてみれば、TVでよく聞く声ってありますね。ちなみに、声優さんのお話がありましたが、ナレーターと声優の違いって何ですか?
コーイチ
声優は事前に台本を貰って役を作りこむんですが、ナレーターは現場で原稿を貰ってすぐに読むんです。そういう意味では、使う技量は違いますね。また、声優は役を演じるので一人称で、ナレーターは俯瞰で見る三人称的な位置づけです。

あとは、ナレーターは共演をしないので、他の事務所の方と接する機会はほぼないですし、同じ番組でも、時間差で入ったりします。声優はスタンドマイクの前で入れ替わりですが、ナレーターは基本座った状態で録音をするっていうのも違いますかね。
事務所によっては、声優もナレーターも両方やってる人もいます。


(現在担当している料理番組のナレーション現場でスタッフさんたちと)

全国放送、朝の情報番組のレギュラーを務める

あゆみ
コーイチさんは、なぜナレーターを選ばれたんですか?
コーイチ
たまたまですかね(笑)名古屋では、アニメも洋画も作っていないので、声優の仕事に触れる機会が無かったっていうのが大きいです。先生も、名古屋だと声の仕事は基本ナレーターなんですよ。

なので、アニメとかに触れることなく、今に至るっていう感じですね。東京にきて初めて洋画の吹替をしました。東京だと、ナレーションメインで教えるところって多くないので、声優メインだと思います。

あゆみ
場所によっても違うんだ~!お仕事が順調になったのはどれくらいからですか?
コーイチ
朝のレギュラー番組もやらせて貰ってからですかね、それでようやく食えるようになって、仕事も増えていきました。

今は、『キャスティングプロジェクト猪鹿蝶』に参加しています。フリーランスナレーターが集まっていて、所属ではないんですが、母体の事務所のマネージャーがナレーターを売り込んだり、需要にあった人を出したりしますね。

あゆみ
じゃあフリーランスのナレーターの方の活躍の場も増えているんですね!ナレーターで、重要視されるのって何ですか?
コーイチ
ボイスサンプルが重要って、フリーランスになって気付きましたね。所属してた頃は、撮り直しても数年に1回で、その重要性が分かってなかったんですよ。ただ東京に来て、自分のプロフィールだからって、スクールでボイスサンプルを撮れ撮れって言われて(笑)多いときで年に5本くらいですね。
サンプルも自分で作るんです。スタジオを予約する場合もあれば、番組のオンエアを切り貼りしたり。その中でも、バラエティーとかスポーツとかジャンルを分けて、自分の中で納得できるようなものを作ります。
🍊コーイチさんのボイスサンプル。バラエティーやスポーツなど番組によってトーンを使い分ける🍊
情報番組やハートフル番組用

ナレーターには瞬発力が大事

あゆみ
ちなみに、ナレーターさんはどうやって勉強をするんですか?
コーイチ
ナレーターには共演者がいないので、現場で他の人がどうやってるかとか、先輩を見てとか、そんなことが全然出来ないんですよ。
なのでTVの音を録音して、ナレーション部分を切ったものを繰り返し聞いたり、あとは原稿を書きだして読んでいますね。
あゆみ
なるほどー!どの道に行っても、なってからが大事ですよね。ではお仕事をしていて、やりがいって何ですか?
コーイチ
特にTV番組は、読み方の自由が利くんですよ。原稿でいうと、番組の時間によって5~30枚ですが、自分のイメージしたものを読めるのが面白いですね。実は、映像に関して事前に見ることはできないんです。初めてナレーションをするのが、初めて見るとき。なので、瞬発力が大事ですね。

読み方1つで、見る人の感じ方が変わる。「自分が視聴者だったら、どう読んだらいいかな?」って想像しながら読めるのが楽しいですね。

あゆみ
じゃあ逆に、大変なことってありますか?
コーイチ
逆に、自分がやりたい仕事だからこそ、それで失敗するとストレスが溜まりますね。自分に納得ができないと、毎回うーってなります(笑)正解が無いからこそ、「あの時はこう読んだけど、今思えばああいう方法もあったよな」とか..。

あとは、声質って人によって違うので、「自分がこんな声だったら、あんな表現でも出来るのに」とか羨ましくも思います。やっぱりこの業界だと、声の良い人ってたくさんいるんですよ。ただ「こう読みたいけど、自分の声質では、こっちの方が良いな」とか、逆に自分の強みに変えるようにしていますかね。

若いうちに、ぜひチャレンジしてほしい

あゆみ
愛媛でもナレーターとか声優、声の仕事を目指す人っていっぱいいると思うんですけど、そんな子たちが若いときにした方が良いよっていうのはありますか?
コーイチ
より若いときにチャレンジした方が良いよって思いますね。特に声優だと、今10代でなる子がほとんどみたいです。昔よりアイドル化しているから、オーディションの段階で年齢を見られることも多いらしく。

もちろん、愛媛にいると遠い存在な気がするっていうのは分かるんです。東京だと、芸能の学校とかもありますし。ただ、自分も英才教育をされていたわけじゃないし、愛媛で普通の学生生活を送っていました。なので興味を持ったら、ぜひそれに向かってつっぱ知って欲しいですね。

あゆみ
大変なことはたくさんあったと思うんですが、コーイチさんの中で辞めるっていう選択肢が無かったのが印象的ですよね!では、最後に愛媛のU25にメッセージをお願いします。
コーイチ
なんか振り返ると、夢って近いところにあるのかなって思いますね。昔、バドミントンで対戦した子がいるんですが、当時はめちゃくちゃ強かった訳じゃないんですよ。その子が、大人になって有名な実業団に入ったって聞いて。夢を大事にしていれば、ナンバーワンを取れるかは分からないけど、きっとその世界にはいけます。「愛媛だから。自分はこうだから」って夢の範囲を決めることは無いんですよね。

あとは、正しい努力をして欲しいです。ナレーターでも単に上手いってだけで、仕事が貰えるわけじゃないんですよね。ただがむしゃらに頑張るだけじゃなく、ぜひ努力の方向性を意識して下さいね。


(9年前、23の頃です)

周りが大学に行く中、夢のため、働きながら専門技術を学ぶという選択をしたコーイチさん。
大変な時期を超え今があるのは、正しい努力と、諦めることを考えないほどの夢への想いでした。
ナレーターとしては新しいフリーランスという働き方。番組や職業の枠を超えた、コーイチさんのますますの活躍が楽しみです。

🍊バラエティー番組向けのボイスサンプル。(再生ボタンを押すと音声が流れます)🍊
WEBサイトはこちら

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